製造業とはどのような産業か

製造業とは「製造」という言葉が示す通り、材料や部品を加工や組み立てを行って製品を作り、販売する企業や業界のことです。簡単に言うと、何か物を作り、売るのが製造の仕事ということになります。世の中に売られているほとんどのものが、工場で製造されています。自動車などの乗り物や、パソコンやテレビなどの家電はもちろんのこと、化学薬品や化粧品メーカーなどもそうです。毎日美味しいものが食べられるのも、工場で加工され、お店に運ばれて売られているからなのです。生活に必要なものは工場で作られていると考えると、私たちの生活がなりたっているのは製造業のおかげといっても過言ではないのではないでしょうか。

 

では、製造の仕事は具体的にどのようなことをしていくのでしょうか。工場の仕事で一番代表的なものが、ライン作業(流れ作業)です。ベルトコンベアーの上を、部品や製品などが一定のリズムで流れるように運ばれてきます。所定の位置で待ち構え、それらの製品を次々と加工・梱包していくのがライン作業です。ライン作業は、食料や機械の部品など、作るものによりやり方や作業内容は大きくことなっていきます。そして、製造の仕事に欠かせないのが、検品です。製造したものを世に送り出すためには、でき上がったものがしっかりと作動するか、不良品がないか、異物が混入されていないかなどを確認しなければなりません。肉眼でチェックするものもあれば、顕微鏡や専門の機械を使って細かく調べていく場合もあります。

製造の仕事というのは、どのような人が向いているのでしょうか。製造には、集中力を持続させ、冷静に物事を判断する能力が必要になります。また、注意力が散漫になっていると不適合品を流してしまうことになるので、常に頭を働かせておく必要があるでしょう。そして、製造業は基本的に同じことをマニュアルに沿って作業を繰り返します。そのため、単純作業が気にならない人や、コツコツ作業が好きな人、どうすれば早く物が作れるか工夫できる人が、この仕事にピッタリと言えるかもしれません。

最後に、製造の仕事がどれだけ大切なのかご紹介しましょう。日本の稼ぐ力であるGDPは約520兆円です。このうちの20%となる100兆円超を製造業が占めており、産業別ではトップとなっています。日本がお金を儲けるためには、製造の仕事が必要不可欠です。製造の仕事は人手不足が深刻であり、近年はその傾向がさらに加速していっています。日本人が豊かになるためには、製造業が活性化できるかが大きなカギを握っているのです。

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