生産ロボットの設置コストを削減するためには
製造業の生産ロボットは、機能やサイズによって値段は様々なものがあります。小型でシンプルな機能なタイプであれば、100万円台でも購入可能です。但し本体だけでは意味が無く、アダプターや設置台、セキュリティセンサーなど色々な周辺機器が必要になるものです。特に機械による自動製造システムを構築することが重要で、専門の技術力やノウハウを要することになります。
自社でシステムを構築できない場合は、システムインテグラ―等のカスタムメイド機械の専門家に依頼する必要があります。そうなれば、システムの構築コストもかかってくることになります。そうなると、ロボットの設置コストは本体価格の何倍にも上るのが通常です。そうした設置コストに掛けられる予算は、会社の規模や未来の経営状況によっても異なるものです。一般的には投資額の回収に対して、2年ほどの期限を設けていると言えます。コスト削減などで早期回収を図るケースもありますが、品質を重視して2年以上の期間を前提にする会社もあります。
特に現場リスクがある業態では、長い期間による回収を図るのが一般的です。一方、生産ロボットは作業員数人分から数十人分に働きをするわけです。24時間稼働させておけるので、人件費の大幅な削減を期待できます。作業品質も均一になり、製品の品質向上にもつながるわけです。それ故、設置コストを度外視しても、導入に踏み切る企業が増えているものです。そもそも、生産システムには技能研修が不要で、人間のような退社リスクもありません。労務管理も不要で、長期間にわたり安定した計画を立てることができます。昨今は生産ロボットのレンタルというオプションも登場しています。
本体と周辺機器を含めると、設置コストは相当な投資額を必要とします。それに対してレンタルであれば、月々の定額費用だけで本体や周辺機器を利用できます。さらに自動化システムもオプションで使えるので、設置コストの大幅な削減につながると言えます。何よりもレンタルの魅力は、試用のために短期間だけ使えることです。
システムインテグレーションには、構想設計からティーチングまで相当な労力を要します。本体の設置には、各現場に合わせたオートメーションのシステム構築が必要になります。費用の相場も相当な額に及ぶため、設置にはかなりのリスクが伴います。一方、レンタルであれば試用期間があるので、自社の生産システムに適しているかどうか確かめることが出来ます。その上で導入すれば、失敗のない生産ロボットの設置につながるわけです。